Inlaid Arm Chair
ヴィクトリアン後期に作られたチェアです。
背もたれの中央にはアカンサス(葉アザミ)や蔦等のボタニカルや布を結んだオーナメント、
ギリシア神話に出てくるイルカのモチーフやカップなど、多種多様のマーケットリーが
バランスよくあしらわれており、チェアを彩ります。
イギリスでの修復跡がいくつか見受けられますが、しっかりと強度を保てている箇所は傷跡を目立たなくなるように補修します。
グラつきやゆるみがある箇所は解体して組み直ししっかりと補修いたします。
骨組みはしっかりと、傷などはアンティークに馴染むようリペアしたうえで、新しい生地に張り替えます。
張替えの生地はお好みの生地をお選びいただけます。
ご検討の方には別途お送りする生地はメーカーのWEBカタログをご覧いただいて生地を選択していただきますが
かなりたくさんの生地サンプルがございますので、無地や柄、お色味などご希望をお伺いして
何パターンかに絞ったものをこちらからご提案させて頂く事も可能です。
張替え料金は加工費(中材、バンド交換込み)￥12,100(税込)に生地代(1ｍ分)が必要となります。
例) 1ｍ/￥8,800の生地だと加工費込みで￥20,900(税込)となります。
背もたれの中央にはアカンサス(葉アザミ)や蔦等のボタニカルや布を結んだオーナメント、
ギリシア神話に出てくるイルカのモチーフやカップなど、多種多様のマーケットリーが バランスよくあしらわれており、チェアを素敵に彩ります。
右側背もたれ上部にイギリスでの修復跡が見受けられます。
メンテナンスの際にチェックして強度がしっかりと保てているようなら
傷跡が目立たなくなるよう周囲に馴染ませます。
つなぎ目の荒れはもう少し綺麗になります。
インレイ(象嵌)部分の欠落部分をイギリスで新しい材で補った跡があります。
少し白っぽいですが、普通欠落したらそのままにしているものが多い中、
こちらのチェアは愛情をもって修理し大切に使われた証と見受けます。
素敵な座面の生地ですが、シミや汚れ、埃で強度が弱まっています。
白い点々のように見えるのは「との粉」です。
との粉とは主に貝殻や鉱物を粉末にしたもので、木材の導管(木目の溝)を埋めて表面を滑らかにするものです。
マホガニーは導管が深いのでとの粉を使って”目止め”といわれる工程をすることにより、
つるっとした綺麗に面に仕上がる反面、木材と比べ塗料が染み込みにくいので経年変化で白い点々となって残っているものが多いです。
装飾性の高いアンティーク家具やバイオリン、ギターに使われる工法です。
向かって左のひじ掛け部分ですが、裏から補修した跡があります。
かなりしっかり丁寧に補修されていますが、
これも修復作業の際にチェックを入れ強度を保てているようならこのままにします。
補修跡が弱くなって緩んでいる場合は新たな方法で補強します。