ライオンは装飾的動物群第1級のもので、その力、勇気、高貴さについて
は早くから「百獣の王」の称号が与えられています。
その堂々とした身体、ひきしまり、つり合いのとれた構造、力強い筋肉で
横たわっているもの、歩いているもの、戦っているものなど
さまざまなテーマで用いらてきました。
ライオンは、ギリシャ人とローマ人の間では、泉、門、寺院の護りと考えられて
いたので、泉や、門の上、記念碑の上などに据えられてきました。
キリスト教芸術におけるライオンの象徴性は救世主や聖者の象徴なので
宗教的用具などに用いられます。
ライオンを表現する場合、丸い猫のような眼の代わりに、人間のような長円形に
表現したりして、そこに何か人間的な形を計算に入れていることは明らかです。